ようやく、である。今年は国内の音楽フェスが本格的に復活の様相を見せている。 2020年頭から我々の暮らしを制限してきた新型コロナウイルス。音楽業界にも数々の試練を与えてきた。中でもコンサート・ライブ事業は当初から多大な影響を受けてきた。その渦中をどう戦ってきたか、また(今尚続く)コロナ禍を経て、日本の音楽フェスはどこへ向かうのか。 今回、日本を代表する大型音楽フェスティバル「サマーソニック」主催、クリエイティブマン代表の清水直樹氏へのインタビューを敢行した。この夏(8月20日21日)サマソニが3年ぶりの開催を控える今、「また新たなスタートに立った気持ちでいる」と語る。清水氏のコメントを交えながら、サマソニを軸に、日本の音楽フェスの行方を占ってみたい。 日本のフェス文化の軌跡 まず簡単に日本における音楽フェスの変遷を辿る。 いわゆる国内「4大フェス」といわれるフジロックフェスティバル、サマー