毎年春に開催されるアートフェア東京などで、日本でも親しみ深い「アートフェア」。 世界におけるアートフェアは、ただ作品を眺める「見本市」というだけではなく、世界中から集結した現代美術のギャラリーのブースに、コレクターや観客が至近距離で作品の魅力に触れ、交渉が行われる場でもある。 2012年にガゴシアン・ギャラリーが香港に支店をオープンした際にこけら落としとなった、アンドレアス・グルスキー展のオープニング。あまりの人で身動きがとれない。 オープニングにはアートコレクターのみならず、セレブリティやメディアが駆けつけ、華やかな夜を彩る。フェア開催地のギャラリーもそのタイミングで展覧会をぶつけてくる。例年ハリウッドスターの誰それが自家用ジェットで乗り付け、数億円で作品を購入したことが経済紙のニュースにもなる。日本国内にいるだけでは想像もつかないような規模のアートフェアが、関税がかからず、富裕層も多い