読売新聞東京本社が、自社に著作権のある書籍の復刊本を出版した「七つ森書館」(東京都文京区)を相手取り、復刊本の販売禁止を求めた仮処分裁判で、東京地裁は15日、「出版契約は無効であり、復刊本の販売行為は著作権(複製権、譲渡権)侵害に当たる」として販売を禁じる決定を出した。 読売新聞東京本社は同日、大手書店や取次各社に販売自粛を求める文書を送付した。 問題となったのは、新潮社から1998年に単行本、2000年に文庫本として出版された「会長はなぜ自殺したか――金融腐敗=呪縛の検証」という書籍の復刊本。七つ森書館側は、昨年11月に読売巨人軍取締役を解任された清武英利氏のあとがきを読売側の意向を無視して追加し、著者名も「読売新聞社会部」から「読売社会部清武班」に改変した。 読売側は、社会部次長名で交わされた出版契約の無効確認を求めて、今年4月、同地裁に提訴したが、5月18日の第1回口頭弁論直後に七つ