NHKスペシャル「日本軍と阿片」を見る。文庫化された佐野眞一「阿片王」と重ねて見るといい。 関東軍が阿片で裏金を作り、東京の手の届かないところで戦線を拡大する経費にしていたという報告。今日の土建型公共事業とよく構造が似ていて、阿片の生産地拡大→占領地の拡大→戦線の拡大→東京の預かり知らない経費の増大→阿片の生産地拡大、という悪循環にあった。陸軍は、外務省が勝手な約束を結ぶと、その悪循環の利権を放棄し、ときには占領地撤退をしなくてはならなくなったり、軍人を雇いつづけることすらままならなくなるので、国際条約1つ結ぶにいちいち介入して内閣を崩壊させたりしてきたのではないか。 1938年の国際連盟での阿片規制の議論の中で、中華民国は阿片の利権かを進める日本を非難し、そのことで決定的に発言権を失っていくことを番組は紹介してくい。 関東軍の元軍人が包装されているキャラメル粒を手にした証言で「今の若い人