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ブックマーク / manba.co.jp (3)

  • 孫悟空とは何者だったのか? | マンバ通信

    ベジータについて書きはじめた時、孫悟空は空白だと書いた。その意味を考察しなければならない。「空白」とはどういうことなのか。孫悟空という男は、いったい他の人間となにが違っているのか。孫悟空とは何者だったのか。 孫悟空について考えるには、「この男には何があるのか」ではなく、「この男には何がないのか」を見たほうがいいと私は考える。普通の人間がもつ色々なものが悟空には欠けており、その欠落こそが悟空という男の個性を形作っているからだ。 (悟空とは何者なのか。『ドラゴンボール』35巻3ページ) 悟空には「帰属意識」がない ベジータは悟空に、「サイヤ人の生き残り」としての同胞意識を持っている。ピッコロが神と融合してすさまじい力を得た時、ベジータは心のなかで悟空に語りかける。 「どいつもこいつも…!! 宇宙一の超サイヤ人をあっさり出し抜きやがって…!! アタマにくるぜ…!! なあカカロット…」 非常にベジ

    孫悟空とは何者だったのか? | マンバ通信
    akirafukuoka
    akirafukuoka 2018/01/29
    「孫悟空とは何者だったのか?」日本型のヒーロー像の代表である悟空は一種のカタリストヒーローといえる。彼には主体がない、鏡なのだ。
  • 第壱回「マンガの 絵 to 字」 | マンバ通信

    さて、マンガと文字についてつらつら思うこと書きます。というか、マンガならではの文字使い、とでもいいますか。 まずは、毎回こういう時には必ずといっていいほど話題に出すのが『伝染るんです。』(吉田戦車)のこれです。 『伝染るんです。』(吉田戦車)コミック1巻より。 頭に包帯巻いた少年が、新しく発明したという字を見せて、先生がどう読むのか聞くと、その読みを、吹き出しの中で見事に発音する、というやつ。 おそらくこれが好きな人は他にもたっくさん居るんでしょうけど、やっぱり外せないですね。金字塔。字だけに。 一コマ目で書かれていた「新しい字」は、どう発音するのかさっぱり分からないけど、四コマ目でそれは吹き出しの中の活字となって発せられている。どういう発音かは分からないけど、確かに声に出して読み上げている。マンガは「絵」と「セリフ」の、その両方で成り立っているわけですよね。で、ここで、一コマ目の「新しい

    akirafukuoka
    akirafukuoka 2017/05/16
    漫画に登場するルールを逸脱した字の使い方の話。『伝染るんです。』1巻はやっぱり伝説ですわ。
  • アニメーション版「この世界の片隅に」を捉え直す(2)「『かく』時間」 | マンバ通信

    マンガ「この世界の片隅に」には、「かく」場面が多い。鉛筆で、絵筆で、羽で。すずはかくことが好きだ。婚礼の日ですら、嫁ぎ先の片隅に居場所を見つけ、行李の前に座り込んで兄に絵入りのはがきを書く。祝いの席で出たべものをひとつひとつ鉛筆で絵に描いてから、「兄上のお膳も据ゑましたよ。せめて目でおあがり下さい。」とことばを添える。しかし翌朝、はがきの表に自分の名前を書き終えたすずの手がふと止まる。すずは新しい家族に尋ねる。「あのお………… ここって呉市…? の何町…? の何番ですか?」 「ぼうっとしている」すずは、嫁ぎ先の住所すら把握していなかったというわけなのだが、ここでわたしがなぜ「すずの手がふと止まる」と書けたかといえば、マンガのコマ運びがこうなっているからだ。 (『この世界の片隅に』上巻 80ページ) すずが表書きを書くコマはわずか3つにすぎない。けれど読者はこの3コマから、鉛筆の動きと停滞

    アニメーション版「この世界の片隅に」を捉え直す(2)「『かく』時間」 | マンバ通信
    akirafukuoka
    akirafukuoka 2016/11/30
    『この世界の片隅に』の名前を描くアニメーションについて。私も劇場で唸りながら文字が書かれていく様子を見ていた。絵で説明することが絵の芸術であり、動画の芸術である。
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