ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 「例外出ました!」 橋本さんがうわずった声で告げた。 「細川」対象的に落ち着き払った声で、東海林さんがぼくを呼んだ。「場所は?」 「A01F003の193行目です。やっぱりヌルポです」 東海林さんは素早くソースを開いた。 「日付計算だな。おい、申請ID出てるか?」 ぼくはコンソールを見た。スタックトレースの前に、出力されている。 「出てます」 「その申請データをselectしてみろ」 ぼくはSQLコンソールを開くと、select文を叩いた。結果が表示される。 「申請日付、何になってる?」 「200x0431です」言い終えてから、異常に気付いた。「え? 4月31日? これ、データ不備じゃ……」 背後で高杉さんがハッと息を呑む気配があった。 「やっぱり」東海林さんは猛然とキーを叩き始