火災の発生を音で知らせる「住宅用火災警報器」の設置義務化から10年がたった。普及に伴い、火災件数や死者数は減少したが、義務化初期に取り付けた警報器は交換時期にさしかかっており、放置すれば意味をなさなくなる恐れがある。義務化以前に建てられた既存住宅の中には未設置の住宅も残っており、交換の必要性と合わせて周知が課題だ。 昨年1月の夜、福岡市東区の木造2階建て住宅から出火する火災があった。1人でいた住民の40代男性は熟睡中だったが、家の中から漏れる火災警報器の警報音に気付いた隣家の住民が119番し、男性宅に上がり込んでたたき起こした。男性にけがはなく、住宅もぼやで済んだ。