最近、パソコンを頻繁に使う人の中に、関節の痛みやしびれ、頭痛やめまいなどを訴える患者さんが急増しています。このようにパソコン、中でもマウスを長時間、不自然に手首を固定した状態で使い続けるために起こる体の不調を「マウス症候群」と呼びます。 マウス症候群は「マウスけんしょう炎」とも呼ばれています。症状としては、(1)手首の痛み、(2)ひじや肩の痛み、(3)握力の低下、(4)腰痛や背部痛――などが見られます。 しかし、マウス症候群がもっと恐ろしいのは、肩こりや手首の痛みなどといった、体の一部だけの問題だけでは済まされないことです。つまり、マウスを利き手だけで使用することにより、利き手側に過剰な負担がかかり、本来は左右対称であるはずの身体の軸のバランスが崩れて、神経や血管が圧迫されたり逆に不自然に伸びたりしてしまうのです。 その結果、血液の流れが滞り、頭痛や耳鳴り、目の疲れ、むくみ、肌荒れ、