タイトルの本を昨日読み終わった。とちゅうはとにかく様々な人が大した説明もなく次々に現れたり現れなかったりしたから前後が不覚になり、「どうして私はこの小説を読み続けるのだろう」と考えたりした。それは過去の積み重ねなのだった。しかし過去というのはどうでもいいからいつも「もういい」というところまで読んでやめた。言葉じたいは易しいから、いつもある程度の量を読むことができた。いつのまにか残りの分量が少なくなった。ラストほうに来て、とつぜん答え合わせのようなものが始まり、○○と△△は親子であり、とか主人公はこういう状況でしたみたいなのが明らかになり、そういう展開になるとすいすい読める。なるほどねー、と思う。しかしこれで良いのかと思う。ラストの答え合わせ小説といえば、私の中では舞上王太郎が挙げられる。私が初めて読んだ舞上の小説は「世界は密室でできている」で、確か女の子が家の屋根から飛び降りてそれは自殺で
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