農業分野の加工貿易立国、オランダ 前回(http://president.jp/articles/-/15241)、オランダのスマートアグリについて触れた。国土面積は九州とほぼ同じくらいで、農地面積は日本の半分以下という限られた農地面積ながら、オランダ農業の生産性は高く、農業輸出額はアメリカに次ぐ世界第2位(約10兆円)。 オランダの農作物輸出には3つの特徴がある。1つはトマト、キュウリ、パプリカなど国内で生産した付加価値の高い農産物の輸出。2番目は輸入した原材料を国内で加工して輸出する加工貿易。たとえばドイツやフランスから輸入した牛乳はゴーダ・チーズなどの乳製品に加工して輸出しているというように、輸入した原材料を加工して付加価値をつけて輸出している。 さらに3番目は輸入したものをそのまま輸出する中継貿易。オランダは商人の国だから、生産地と消費地をつなぐビジネスが昔から得意だ。オランダとい