前編はこちら 吉良 僕は、これからの日本企業の広告戦略は、“メルセデスベンツ・BMW化”していくような気がしています。つまり、欧米のように会社名と商品名をもっと密接に結びつけていくわけです。たとえば、今、ビールやら発泡酒やらのCMがテレビではあふれていますよね。ところが、「ゼロ」という商品名は認知されても、それがどのメーカーのものなのかまでは認知されにくい。これは、広告効率としては非常に悪い。テレビでは、会社名とそのブランドイメージを大々的に認知させ、そこにぶら下がる各商品は、ターゲットとなるメディアを選んで広告展開していけばいいんじゃないかと思います。中年向け・女性向けの低カロリー商品のCMを、わざわざ地上波で流す必要はないわけです。 たとえば、テレビで「キリン」という会社名、ブランド名だけを売り込んでおけば、あとはその名前を冠したシリーズを横展開していけばいい。女性向けの「キリン・ウー