欧米にテロ予告をするイスラム国。各国で応戦の動きをみせているが、大国の思い通りに決着はつかないのではないかとジャーナリストの田原総一朗氏は懸念する。 * * * 11月13日の夜、パリ市内と近郊の6カ所で同時多発テロが起き、129人が死亡し、300人以上が負傷した。新聞やテレビは連日、この同時多発テロを大きく報じている。 犯人は3チームに分かれ、ベルギー在住のフランス人たちが中軸になっていたようだ。IS(「イスラム国」)がテロを行ったと声明を出した。フランスのオランド大統領は「これはフランスに対する戦争だ」と断言し、「フランスは断固戦う。ISに報復措置をとる」と強調した。 だが、「断固戦う」とはどういうことなのだろうか。もちろん、フランス大統領としては「テロ」に屈しない強い姿勢を取らざるを得ないだろう。だが、空爆の強化では同時多発テロへの対応にはならない。さらに今後、フランスで、いやア