任天堂は日系企業として史上唯一、メジャーリーグ球団の筆頭株主だった。 4月27日の午後、本拠地セーフコフィールドの記者会見場で行われたマリナーズの会見を超訳すると、こうなる。 「本日マリナーズは、任天堂アメリカが持ち株55%の大部分をファースト・アベニュー・エンターテイメント(FAE)社に譲渡したことを発表します。それに伴い、ハワード・リンカーン現CEOが退任し、代わりにジョン・スタントンが新CEOに就任することも併せて発表させて頂きます。それらは8月に予定されているメジャーリーグのオーナー会議で正式に承認される見込みです」 一説によると、マリナーズの全持ち株は14億ドル(1ドル110円換算で1540億円)といわれており、任天堂は6億3000万ドル(693億円)分の持ち株をFAE社に売却するという。 マリナーズがアメリカに還る日が来た、ということだ。 日本企業の球団買収は逆風にあったが……