口座を開設する名義を入手するため、見ず知らずの男性同士を無断で養子縁組させたとして、警視庁少年事件課は十七日、偽造有印私文書行使と電磁的公正証書原本不実記録・同供用などの疑いで、埼玉県蕨市中央四、無職細井昭宏容疑者(48)ら男女九人を逮捕、東京都内の十八歳の少年三人を書類送検したと発表した。 同課によると、細井容疑者らのグループは虚偽の養子縁組約二百組を成立させていた。こうした養子縁組で得た名義を使い、昨年八月〜今年六月、都市銀行やネット銀行などに一名義当たり平均十五口座、計約五百口座を開設し、一口座五万〜六万円で売っていた。 また、これらの名義でクレジットカードを作って飲食や買い物に使ったり、携帯電話を契約し、転売したりしていた。グループが売った口座や携帯電話の一部は、振り込め詐欺の道具に使われたことが確認されている。