朝食を食べている子どもほど学力が高い。「朝食パワーで学力アップ!」。よく聞くところですが,両者の相関が疑似相関である可能性が高いことは,多くの人が見抜いているところでしょう。 最新の全国学力テストのデータから,小6児童のクロス表をつくると下表のようです。横軸が朝食の摂取頻度の群,縦軸は算数Bの正答率の四分位群を意味します。A層は上位4分の1・・・D層は下位4分の1の児童です。ここでは,正答率の個人分散が大きい算数Bの成績に注目しています。 朝食を食べているa群では学力上位のA層が最も多く,他の3群ではD層が最多です。D層の割合は,a群では18.3%,b群では30.7%,c群では41.2%,d群では47.7%となっています。朝食をまったく食べない群では,半分近くが正答率D層であることが知られます。言わずもがな,A層の比率はこれとは逆の傾向です。 朝食摂取頻度と学力の間に明瞭な相関関係があるの