コストと安全面からも注目 ナットウキナーゼの血栓溶解能を期待して、最近は臨床的にも納豆が網膜中心静脈閉塞症の患者などの治療に使われ、実際に良い成績が得られています(39ページ写真) 鳥取大学医学部での例をみてみましょう。58歳の男性の患者さんは、突然、右眼の急激な視力低下を自覚し、右眼の「切迫期網膜中心静脈閉塞症」と診断。すぐに内服治療を受けたが良くならず、入院加療となりました。そして、内服と止血剤の点滴とともに、市販の納豆1パック(100g)を毎日夜食に摂取してもらったのです。 すると、10日目には眼底出血が消え、20日後には眼底静脈の閉塞の改善が見られ、視力も回復しました。その後も一週間に二度の納豆食事療法を継続したところ、2ヶ月後には血管の走行に異常はみられず完治。また副作用もありませんでした。これは納豆中のナットウキナーゼの線溶亢進作用が功を奏したものと思われます。 血栓を防ぎ骨を