一昔前、主人公とヒロインの恋愛関係の変化が世界の危機といったものに直結している作品をセカイ系なんて呼ぶことが流行った時代があったみたいです。 セカイ系 - Wikipedia 惡の華を見ていてこのセカイ系なる言葉を思い出しました。 と言っても惡の華がセカイ系の作品だって話ではありません。 むしろ逆に惡の華は個人の世界に激震が走っても現実世界はビクともせず、むしろ現実世界に対しての個人の世界の小ささ、力の無さを見せつけてくる作品だなぁと思ったのです。 惡の華の主人公、ボードレールの詩集をこよなく愛し、他の有象無象と違って自分は特別だと思っている中学生春日は、私にとって共感できる主人公でした。 ああ、中学生のころは春日のように自分は特別だと思ってたなぁと。 そんな春日は作中で幾つかの反社会的な行為をします。 女の子の体操着を盗んだり、教室をめちゃくちゃにしたり、女の子と2人で自転車に乗って街を