手綱を緩める気配はまったくなさそうだ。大規模な構造改革をすでに終えた富士フイルムホールディングスは、今2011年度に入ってもなお、さらなる採算性向上に向けた施策を展開していることが明らかになった。 10年で事業構成比が劇的に変化 現在、OA機器のレンズ部品加工などを手掛ける「光学デバイス事業部」で、リストラを敢行中だ。100〜200人の希望退職者を募集済みで、応募者は今期中に退職するとみられる。同社は「希望退職を募ったのは事実だが、実施時期や人数など詳細は未公表」としている。 ■相次ぐリストラ断行で計1万人超切る大ナタ 富士フイルムは昨年7月に、同事業を担っていた100%子会社の「フジノン」を本体吸収し、リストラへの布石を打っていた。光学デバイス事業は07年度に売上高1070億円を誇ったものの、10年度には656億円に急減。携帯電話カメラ用非球面レンズの販売冷え込みなどが響いた。利