この記事は、C++11におけるマルチスレッドプログラミング入門記事という位置づけで書かれたものです。簡単のため、表現が曖昧になったりしている部分があると思いますが、もっと厳密に知りたいという方はC++の規格を参照してください。 C++11のマルチスレッドライブラリ C++03までは、マルチスレッドプログラミングを行うための言語機能やライブラリが標準で用意されていませんでした。そのため、プログラマはしばしばプラットフォームに依存したコードを書く必要がありました。 しかしC++11から、thread-aware memory modelなどの定義や、マルチスレッドをサポートするための言語機能とライブラリが導入されました。これによって、プログラマは抽象度の高いコードを用いてマルチスレッドプログラミングを行うことが容易になりました。 本記事では、事始めとしてstd::threadを用いて簡単なプロ