前々回からの続きです。前々回は『ハムレット』のABCDEF| fedcba構成の中心である第三幕第二場のガートルードに向ける鏡について考察しました。今回は、その鏡に関連しながらABCDEF| fedcba構成全体について考えてみたいと思います。 このブログの3.ルネサンスのシンメトリーで、ルネサンス期はシンメトリーが重視されていた事と、それゆえに『ハムレット』がシンメトリーに構成されているというのもあり得るのではないかと書き、ルネサンスのシンメトリー絵画の例としてラファエロの『アテネの学堂』の画像を添付しました。 symmetricalhamlet.hatenablog.com その後のブログでABCDEF| fedcba構成として6対のシンメトリーペアを見出して、それを図とともに解説しました。さらに『ハムレット』は円環するように構成されているとしてABCDEF| fedcba構成を楕円形