創業から100年以上の「鎌倉松林堂書店」(鎌倉市小町)が3月31日、駅前で続けていた営業を終了し閉店する。 記念スタンプには「明治35年~令和2年」の文字。35年以前の開店を想像するが、「事実確認ができる35年にこだわった」と小田切さん 2月1日朝、人通りの多い店頭に貼り出された「閉店の知らせ」に気付き、足を止める人が相次いだ。「それでも、お得意さまなどには直前にお知らせしていたため、思ったよりざわつかなかったのでホッとした」と話すのは、同店4代目店主の小田切壽三(おだぎりじゅぞう)さん。「なるべく静かに終えようと思い、依頼のあったメディアの取材なども断った」と言う。 「経営的に考えれば、もっと早く決断すべきだったが、お客さまはもとより、従業員やご先祖さま、取引先のことを思うと、なかなか畳むことができなかった」と胸の内を明かす。「出版業界は上流で発行部数が減っているため、立地や店の努力では