【バンコク=深沢淳一】ベトナムのウェブサイトがハッカーに攻撃され、画面に中国国旗などが現れる事件が相次いでいる。 ベトナム外務省報道官は9日、同省のサイトも攻撃を受けたと記者会見で述べた。どの国からの攻撃かには触れなかったが、ベトナムは南シナ海の領有権問題で中国と激しく対立しており、中国ハッカーによる嫌がらせとみられている。 攻撃は政府系サイトを中心に6月上旬から活発化。データを改ざんされたサイトでは、ページを開くと中国国旗や国歌が流れるなどしている。被害は1500以上のサイトに及ぶ。ベトナムのハッカーが先に中国のサイトを攻撃したため、中国側が報復に出たとの見方も出ている。 ベトナムのメディアは10日、同国海軍が13日夜にベトナム中部沖の南シナ海で実弾射撃演習を行うと伝えた。南シナ海では中国船によるベトナム資源探査船の妨害をめぐって中越間の緊張が高まっており、実弾演習で事態がさらに緊迫化す