「IoT は、プロダクト本体とスマートフォンのアプリ、プロダクトが梱包されているパッケージ、店頭に並んでいる感じ、ぜんぶ含めてユーザーエクスペリエンス(UX)なんです」そう語るのは、スマートフォンと連動するスマートロックや、忘れ物防止のスマートタグといった製品を開発している Qrio(キュリオ)株式会社のサービスディレクター、山口 隆広 さん(HCD-Net認定人間中心設計専門家)。 Qrio は IoT のハードウェアスタートアップとして、とくに成功している会社のひとつだ。IoT のプロダクトで、お客様に受け入れられるようなUX を設計するにはどうすればいいのだろうか。Qrio で UX デザインをリードする山口さんに話を聞いた。 ――山口さんは忘れ物防止のスマートタグの開発に深くかかわったとお聞きしています。 はい。そして、実際に製品をリリースしてからお客様の期待値をきちんと理解しない