11年前、芸人だった頃の貯金は約100万円。それが今では運用益56億円というから個人投資家の井村俊哉氏は、元手を5600倍に増やしたことになる。最近も海運株の上昇を当て、再生エネルギーブームの逆を突いて9億円を投じた石炭株・三井松島ホールディングスも急騰した。 【写真を見る】株投資について解説する元お笑い芸人の井村俊哉 その井村氏が新たに資金を投じたのが石炭事業を手掛ける住石ホールディングスである。その額は約19億円。また、11月には地方銀行の富山第一銀行の株を2.22%取得し話題となった。 なぜ改めて石炭と地銀なのか。個別の銘柄についてはコメントしないと前置きしたうえで、井村氏は二つの業界に注目している理由を話す。 「まず石炭ですが、世界的に見てエネルギー事情を取り巻く環境はまったく改善していません。むしろ、風が吹かないとき、太陽が出ないときに必要となるのが調整力のある火力発電であること