印刷 米国債の格下げ後、初めての取引となった8日、ニューヨーク債券相場は大幅に上昇(金利は低下)した。金融市場の不安が高まって投資資金が逃げ込んだためで、米国債は「安全資産」としての地位を今のところ維持している。 10年物米国債の利回りは、前週末比0.25%幅低い2.31%。2009年1月以来、約2年7カ月ぶりの低水準となった。 格付けが引き下げられると、一般的には債券の価格が下がって金利は上がる。しかし、「ほとんどの投資家は格下げに関心を示さず、これまで通り、株価が下落したので債券に資金が逃げた」(米アナリストのマイク・クロハーティ氏)という。 関連記事S&P、米住宅金融機関も格下げ 国債格下げ連鎖(8/9)NYダウ、史上6番目の下げ幅 世界的景気後退に不安感(8/9)米国債「すぐの最上位復帰考えず」 S&P、格下げも(8/9)米国債「安全」との認識伝達へ 米高官、日本に(8/8)