男子は、小学生の頃、昆虫採集や植物採集に入れ込む。虫取り網を振り回しながら、雑木林で見つけた見慣れない植物に興味を示す。かつての原風景として、そんなイメージが心に浮かぶ人も多いだろう。あの頃に戻りたい……と、かなわぬ望みを抱くかもしれない。 しかし、朝日出版社から出版された『邪悪な虫』『邪悪な植物』に目を通せば、そのような考えは改めなければならない……。ガーデニング誌の編集にも携わる作家エイミー・スチュワートが記した本書は、毒や害のある虫と植物の数々を解説。そのグロテスクにも思える挿絵と相まって、読者に強烈なインパクトを与え、なんとニューヨークタイムズのベストセラーにまでランクインしてしまった。 世界中に100万種が分類されている昆虫のうち、『邪悪な虫』には34種の恐ろしい虫が掲載されている。日本人にも馴染み深いオオスズメバチをはじめ、西アフリカで3人に1人を失明に追い込んでいたブヨ、新大