前回はレイヤ3スイッチの役割と、レイヤ3スイッチを利用したネットワークの構築例を解説しました。今回は、レイヤ3スイッチを活用する上で欠かせないVLAN機能と、VLAN間の通信について紹介します。 VLANとは? VLANとはVirtual LANの略で、物理的なポートに依存しないネットワーク設計を可能にする技術です。レイヤ3スイッチをベースにしたネットワーク構築を行なう際に、非常に重要な概念となります。 VLANを理解するには、まずレイヤ2スイッチの動作を理解することが重要です。レイヤ2スイッチは、前回も紹介したように、OSI第2層のヘッダを解釈し、Ethernetフレームのフォワーディングを実現する機器です。すなわち、受信パケットの宛先MACアドレスの情報を確認し、そのMACアドレスを持った端末が接続されているポートだけに、フレームを転送します。ただ、レイヤ2スイッチはどんな場合で