ジブラルタル(Gibraltar)は、イベリア半島の南東端に突き出した小半島を占めるイギリスの海外領土。 ジブラルタル海峡を望む良港を持つため、地中海の出入口を押さえる戦略的要衝の地、すなわち「地中海の鍵[1]」として軍事上・海上交通上、重要視されてきた[2]。現在もイギリス軍が駐屯する。 半島の大半を占める特徴的な岩山(ザ・ロック)は、古代より西への航海の果てにある「ヘラクレスの柱」の一つとして知られてきた。半島は8世紀よりムーア人、レコンキスタ後はカスティーリャ王国、16世紀よりスペイン、18世紀よりイギリスの占領下にあるが、その領有権を巡り今もイギリスとスペインの間に争いがある。カリフォルニア大学バークレー校のロン・ハスナーによると、ジブラルタルをめぐるイギリスとスペインの対立が、現在も続いている中で記録上最も古い領土問題である[3]。 地名の由来は、ジブラルタル海峡を渡ってイベリア