無罪判決の喜びというよりは、事実がやっと認められた、そんな気持ちです。どこかの迷路から抜け出すことができた。ただ、その迷路の入り口と出口の景色は驚くほどに違っています。 市長に就任して、やっと、激動の一年を乗り切った、ほっと息がつけるかと思った矢先の出来事でした。自分が逮捕されるとは、夢にも思いませんでした。 6月24日早朝、目が覚めると自宅の周りにはおびただしい数の記者。まもなく、愛知県警からの任意同行に応じて愛知県警察本部に行きました。 事情を聴くと言いながら、頭から自供しろと罵声を浴びせられたことは今でも鮮明に思い出されます。逮捕後も知りうる事実は全て話そうとしましたが、警察・検察は私の話には一切耳を傾けることはなく、私を誹謗(ひぼう)するような「市長として若すぎる」「認めることもできないのか」「証拠は全てそろっている、お前が話さなくても事態は変わらない」といったことや、父親が警察官