思ったよりも見切りが早かった。 「大丸」「松坂屋」を運営するJ.フロントリテイリングが、4月1日付で傘下の食品スーパー「大丸ピーコック」を展開するピーコックストアの株式をイオンに譲渡することを決めた。ピーコックストアは販売不振が続き、業績が低迷。スーパー同士の値下げ競争や、生鮮品や総菜を強化するコンビニエンスストアとの顧客の奪い合いなどが響いている。 昨年11月に取材した際、Jフロントの奥田務会長は「ピーコックは自主再建が基本。東京などの都心にある店舗は利益が出ており、郊外の不採算店を減らして2014年2月期に黒字化させたい」と意欲を見せていた。一転して売却を決めたのは、大丸ピーコックの販売不振が想定以上に深刻で、グループ全体の業績の足を引っ張っていたことが鮮明になったからだ。 実は都内にある私の自宅マンションから一番近いスーパーは大丸ピーコック。歩いて5分の距離にある。自分で料理をするこ