プーチンがウクライナに侵攻した本当の理由 (前編から続く) ――プーチンは核の脅しの一方で、たびたび「停戦」についても言及し、2024年5月末にも口にしています。真意はどのあたりにあるのでしょうか。 【小泉】プーチンは「停戦を排除しない」と割合早い時期から言ってはいるのですが、これは実際にはウクライナに対する「降伏勧告」でしかありません。「停戦してやってもいい、ただしわれわれの条件をのむという前提で」ということですし、当然、併合したと主張している4州に関しては一切譲らない。 プーチンが戦争目的として当初から掲げているウクライナの「非ナチ化・非軍事化・中立化」についても、「まだ何も達成できていない」とプーチン本人が述べています。 戦争目的についても、実際のところはウクライナの領土を分捕るということ以上に、ウクライナの主権を認めないというところに本意があるように思います。 プーチンの世界観は「
「ロシアに、違法でいわれのない戦争を続けても無駄だと分からせる」 ウクライナに対して、アメリカに次ぐ規模の軍事支援を続けるイギリスのスナク首相はNHKのインタビューにこう話しました。 今後のウクライナ情勢の展望は?インド太平洋地域、そして中国への対応は? G7広島サミットに出席するため、来日したスナク首相に話を聞きました。 (聞き手 ロンドン支局長 大庭雄樹) 核保有国ロシアによる軍事侵攻 G7サミットの重要性は? ロシアによる違法かついわれのないウクライナ侵攻は、いかなる条件においても容認できません。去年特に懸念されたのは、ロシアによる「核の脅し」のエスカレーションでした。 これについて岸田総理大臣が去年のG20サミットで「そのことばづかいやレトリックは受け入れられず間違っている」と先頭に立って非難したのは正しいことでした。 その後、ロシアはそのレトリックを緩和しましたが、私たちが全く受
中国の習近平国家主席(右)をウクライナに招待した、同国のウォロデミル・ゼレンスキー大統領(左)。 Daina Le Lardic/European Union 2023/Handout via REUTERS(L) :Sputnik/Mikhail Tereshchenko/Pool via REUTERS(R) 「新冷戦」は、米中対立とロシア・ウクライナ戦争を貫く国際政治のキーワードだ。 地球を二分したアメリカと旧ソ連の「東西冷戦」になぞらえ、アメリカ、ヨーロッパ、日本など民主主義国家群を「西側」、中国、ロシア、北朝鮮などの権威主義国家を「東側」と、二分する構造を指す。 ただ、中国が新冷戦に反対する一方で、ロシアは積極的に受けて立つスタンスを示しており、各国の対応は三者三様だ。 新冷戦の構造が今後実際に形成されていくかどうかは、ロシア・ウクライナ戦争の処理が「リトマス試験紙」になるかもし
意外なところで繋がっていたウクライナと日本 今なお続く、ロシアによるウクライナ軍事侵攻。停戦交渉が長引き、ウクライナ難民は周辺諸国に助けを求め流出し続けている。また、ドネツクなど東部への攻撃が激化しているというニュースも。ロシア軍が弱体化しているという報道もあるが、残念ながら停戦へのにはまだ道のりはまだ遠いようだ。 2月24日のロシア侵攻から約4カ月、現地で現状はもちろん、ウクライナに関する歴史などさまざまなウクライナ事情が報道されてきた。その中、「ベアテ・シロタ・ゴードンという女性を知ってほしい」と話すのは、米国小児精神科医でハーバード大学医学部アシスタントプロフェッサー、マサチューセッツ総合病院小児うつ病センター長の内田舞医師だ。 「意外と知られていないですが、彼女は日本の戦後の男女平等を作ったウクライナ系の女性です。戦後の混乱期に、未来ある提言に力を注いでくれた人物なのです。ロシアに
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く