ユーザーが自作の歌を歌わせることができるパソコン用ソフト「初音ミク」。爆発的なブームになった原因はなんだったのか。「ミク」の声を担当した声優の藤田咲さんに聞いた。 ――「ミク」の歌を聞いて自分が歌っている、と思う時ありませんか? 藤田 そう言われることもあるんですが、私自身は「初音ミク」が歌っている、という感覚です。自分で歌うと自分の表現があると思っているからです。「初音」さんの場合は、その、二日間かけて作った「初音ミク」というキャラクターが私の中でちゃんと確立していて、あとはクリプトンさんにお任せしますという形でお別れをしてきましたので。クリプトンさんの力で一つのキャラクターになっているのを見て、素直に「わー素晴らしい」と思っているんです。 ――となると、藤田さんにとっての「ミク」はどんな存在? 藤田 「双子の妹」みたいな存在でしょうか。これには説明が必要ですよね。アニメだと自分が経験し