色彩に興味のある方の中には美術館に頻繁に足を運ぶ方も少なくないでしょう。展覧会では、もちろん作品を観るわけですが、それらがどのような空間で、どのように並べられているかによって、ずいぶん印象も変わるのではないでしょうか。展示テーマがうまく反映された“雰囲気づくり”がされていると、すんなりと作品に入っていけるものです。 先日、閉館後の美術館でゆったりと作品を観るという贅沢な機会を得ることができました。場所は上野の東京藝術大学大学美術館、「バウハウス デッサウ展」。ブロガー特別鑑賞会というイベントでした。 バウハウスは20世紀はじめにドイツにできた造形美術学校で、今回の展覧会はデッサウという都市に移転したバウハウスにスポットを当てたものでした。ポスター、絵画、工芸品、家具など200点以上もの作品がそれほど広くない会場内にぎっしりと展示されていたのですが、会場内の色彩計画にはしっかりとバウハウス的