CTOと技術執行役員就任会社の最も大きな課題であった「ゲームが売れていない」は解決し、それぞれの技術的な課題も解決できないほど大きなものではなかった。 しかしながら、そうしてゲームを高速に水平展開することを進めていく中、ヒットゲームの運用ノウハウを持っていないために、チームは疲弊を溜め込んでいた。 運用の仕組みをつくる前に運用が始まって負荷が急上昇したのだから、必然とも言える。 速度が必要とされるソーシャルゲームでは、ゲーム内イベント開始の前日に正式なグラフィックが出来てきて、テストプレイしたら修正依頼が入り、直前であっても修正を余儀なくされるということが頻発していた。 朝7時に始まるイベントをギリギリまで開発していて夜中の2時に「これは無理だな」といって延期のお知らせを出したことさえある。 また、積み重ねがないため、障害時のトラブルも頻発していた。 夜中だろうと何だろうと、たった一人しか