電子楽器大手のローランド(浜松市、東証1部上場)は7月14日、経営陣による自社買収(MBO)に向けた株式公開買い付け(TOB)を終了させた。取得した株は全体の82.92%で、TOBの成立を受け、10月末をメドに東証1部上場を廃止する。 ローランドは経営の抜本的な改革のために非上場化が必要として、5月にMBOの方針を発表。三木純一社長と第2位株主(当時)の米投資ファンド、タイヨウ・ファンドが設立した常若コーポレーションがTOBを実施。TOBが成立したことで常若が筆頭株主になる。上場廃止後、年末をメドに常若とローランドは合併し、新しいローランドを発足させるが、実質的にはタイヨウによるローランドの買収である。 今回のMBOをめぐっては、ローランド創業者である梯郁太郎氏と三木社長ら現経営陣が真っ向から対立。6月27日の株主総会では、梯氏が車いすから立ち上がり「外資による乗っ取りだ」と批判し、三木社