地方のフラワーパークを訪れたときのことである。幹部職員が「うちも中国人観光客向けのインバウンドビジネスに力を入れていきたい」と真剣な顔で語った。 筆者は正直、「大丈夫だろうか?」と心配になった。そもそも地方の小規模なフラワーパークに、海外の観光客を呼び寄せるほどの魅力があるのだろうか。中国人観光客に「行ってみたい」と思わせる何かがあるのだろうか。 誘客にはコストもかかる。最近は「時流に取り残されるのではないか」と不安を抱く事業者も散見されるが、どこもかしこも中国人観光客を呼び寄せようとする風潮には、危険な落とし穴がひそんでいないだろうか。 家電量販店を回るだけの団体観光客 全国の地方自治体では、購買力旺盛な中国人の団体観光客を呼び込もうと様々な施策が展開されている。自治体の観光部署なら、今やどこでも「金持ち中国人観光客」をターゲットにした企画立案に余念がないと言っても過言ではない。 「しか
![中国人観光客がもたらすのは福か災いか どこもかしこも「団体さん、いらっしゃい」の落とし穴 | JBpress (ジェイビープレス)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/60fd95ed484ce84f4a3f2bc89604cf18ada15767/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fjbpress.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F4%2Ff%2F1200mw%2Fimg_4f3aaeb4601f8cf947733ea44b5d030d10932.jpg)