これは、必要に迫られて全身の色素が抜けてしまった動物たちを集めたリストだ。白い実験用ラットならなじみがあるが、新たな調査によって、珍しいアルビノ種の動物たちの特徴だけでなく、興味深い色素形成の生物学的な面がわかってきた。これら白い動物たちは、遺伝子の変異によってメラニンを形成する色素沈着がなくなってしまったわけだが、これまでベールに包まれていた色素形成の影響のない、白化現象化した動物の世界も垣間見ることができる。 10.白いムース(ヘラジカ) この画像を大きなサイズで見る ムースは最大のシカで、人間にとって危険な存在になりえる。たいてい黒い体毛に覆われていて、暗い森の中で目立たないはずなのだが、カナダのオンタリオ州の雪に覆われる森にはまれに全身白いアルビノ種がいる。雪が溶けてしまうと、オオカミのような捕食者から狙われやすくなる。北の哺乳動物にとってアルビノであることの不利な点は、目立ってし