日曜日の真夜中。 離れて暮らす娘から連絡が来た。どうも財布を落としたらしい。 財布の中には現金はもちろん、銀行のカードや健康保険証、学生証等が入っていたという。 重要なものをまとめて財布に入れてはいけないと、あれほど言い聞かせておいたにもかかわらず「どうしても面倒で」財布ひとつに全て入れていたようだ。 記憶を辿ってみても落とした場所の見当がつかないというので、とにかく行った場所全部の施設や駅や警察署に聞くしかないねということになった。あなたは施設に入らなくても、その近くで落としていれば拾ってくれた方が施設に届けるかもしれないから、と。見つからなければ警察署で遺失届を出して、銀行にも学校にも連絡しなさいと教えた。ちゃんと朝いちばんに行きなさいよ!と少し脅してもみた。 脅しの効力なく、結局はお昼頃に家を出たらしい。心配なあまりよく眠れず朝になってから眠ってしまった、と言うけれどいやいやそれは「