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  • 『イリヤの空、UFOの夏』論

    イリヤの空、UFOの夏 秋山瑞人 電撃文庫/メディアワークス ISBN 4-8402-1944-3 ノスタルジーをかき立てる作品に共通するのは、時間への抵抗である。否応なく時間が過ぎ去り、やがてある状況が終わってしまうことに唐突に気づき、何とか押しとどめようとする。あるいは過ぎ去ってしまったものに対し、その再現や追憶を求める。 いずれにせよ抵抗自体は必ず失敗に終わる。誰も時間を押しとどめることも巻き戻すことも出来はしない。だがその抵抗自体は無益ではない。そうしなければ得られないものもあるからだ。それが何であるかによって、その作品のノスタルジーの行方が定まる。 『UFOの夏』は、冒頭から時間と真っ向勝負をしている。敗北必至の大勝負である。夏休みの最後の一日、全く宿題には手をつけておらず、言い訳のしようもなく、あと十三時間足らずで二学期が始まり、そうなれば主人公は「八つ裂き間違いなし」である。

    anmin7
    anmin7 2022/11/20
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