『同朋』12月号のご購入はこちら 共に苦しみを見つめ合い、差別に抵抗するフェミニズム。 女性であるというだけでなぜ、こんなに生きづらいのか。 あらゆる差別のない社会をめざして、フェミニズムを学んでこられた飯野由里子さんと、 真宗大谷派僧侶の谷口愛沙さんに語り合っていただきました。 フェミニズムとの出会い 谷口 私は数年前、大学院生の時に僧侶になったのですが、大学も宗派も男性が多い世界で生きづらいな、と。それでフェミニズムの本を読むようになり、最近はっきりしたのは「自分のなかに怒りがある」ということでした。この怒りは私個人を含む社会など、さまざまな因縁によって生起した苦しみです。まず、この苦しみがあるという事実にまっすぐ向き合わないと、苦しみの内実を問い尋ねることを大事にしてきた仏教にも向き合えない。だから、自分のなかに苦しみをあらためて発見したことで、仏教にも、フェミニズムにも出会いなおせ