リーマン・ショック以降、ケインズ経済学の見直しがなされています。 実際、4兆元(当時56兆円)の財政出動を行った中国ではリーマン・ショックの悪影響は余りみられず、少々遅れて財政政策を金融政策と併用した米国は既に金利を上げる準備を始めています。 これに対し、日欧では財政政策の効果に目を向ける経済学者は限定的で、またいまだにデフレの危機が去らず、シェイブテイルとしてはそれが不思議でした。 その答えの糸口となる文章が「何がケインズを復活させたのか」に記載されていました。*1 十九世紀のフランスの数学者、レオン・ワルラスは経済を連立方程式によって考えた。このように経済を一種の機械装置だとみる考え方が、いまでも経済「モデリング」の基礎になっている。 ロバート・ルーカスは自分の研究について、「互いに作用しあうロボットで構成される機械的で人工的な世界を構築しょうとしており、経済学では通常、こうした世界を