「パソコン・ユーザーを中心としたブロードバンドの需要や,エリア拡大による新規需要の開拓に飽和感が見えてきた」──。NTT(持ち株会社)の三浦惺(さとし)社長は2008年11月7日の中間決算で,グループの総力を挙げて拡大を目指す「フレッツ光シリーズ」に対する市場の反応が変化していることを認めた。 続けて,今年度のフレッツ光の純増目標数を下方修正すると発表。当初はNTT東西合計で340万件としていた目標を280万件に引き下げた。内訳は,NTT東日本が40万件減少の160万件,NTT西日本が20万件減少の120万件だ。 無視できなくなった目標とのかい離 今回の下方修正は,上期のフレッツ光の月間純増数が昨年度実績を下回り続けたことを受けた措置である(図1)。第2四半期を通した実績は,前年同期を15%以上も下回った。当初目標の340万件は達成不可能な状況に追い込まれていた。
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