livedoorブログに移転しました。URLはhttp://blog.livedoor.jp/piaa0117/です。 15歳だったぼくは、20歳以上年上のハンナに恋をする。恋は彼女の失踪で終わるが、数年後法科の学生になったぼくの前に、ハンナが再び現れる。ナチスの協力者、戦争犯罪者を裁く裁判の被告として… ドイツの作家シュリンクによる作品。主人公ミヒャエルの一人称で書かれている。以下激しくネタバレ。 古本屋でなんとなく惹かれて手に取った作品である。昨日読み終わったのだが、今もこの250ページ足らずの小説が私の頭の中にこびりついている。強烈な印象を残すこの小説はさまざまな読み方が可能な作品だと思う。感想を書き記すのもとても難しい作品だ。 人がどれだけ人を理解できるのか、理解できないとしたらどこにその境界はあるのか、という物語でもある。 ナチスの犯罪に、心ならずも加担せざるを得なかった人間の物