フォーリン・アフェアーズ・コラム 対北朝鮮制裁を行い、金正日後に備えよ Washington's Korea Conundrum ビクター・チャ 前米国家安全保障会議アジア担当部長 「短期的には平壌のミサイル発射に対する制裁措置にむけた圧力をうまく作り出し、一方で、自由で民主的な統一朝鮮に向けた準備を長期的な観点から始める必要がある。・・・オバマ政権は北朝鮮を再度テロ支援国家にリストアップすることも検討すべきだし、金正日後の北朝鮮にどう対処していくかをめぐって中国、韓国との本格的な交渉を水面下で始め、北朝鮮が建設的な路線をとれば、その見返りに安全の保証と経済援助を与えるという取引を示すことで、(日本とともに)、潜在的な新指導層への接触を試みるべきだろう」。 何がミサイル発射を促したのか 2009年4月12日、北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICMB)であるテポドン2号を打ち上げ、こ
【シンガポール=宮野弘之】浜田靖一防衛相は30日、シンガポールで開催中のアジア安全保障会議で講演し、北朝鮮の核実験と長距離弾道ミサイルの発射について、「北東アジアのみならず国際社会全体の平和と安全を著しく害するもので、断じて容認できない。国連安全保障理事会決議等への違反だ」と非難するとともに、「安保理が強力な決議を採択し、国際社会が履行に向けて一致した措置を取ることを期待する」と述べ、決議の早期採択を呼びかけた。 浜田防衛相は講演でアジア地域の安全保障情勢について、「北朝鮮による核実験やミサイルの長射程化は、地域の大きな不安定要因になっている」と指摘。北朝鮮に対し、大量破壊兵器および弾道ミサイル計画の即時放棄を要求した。 また、「主要国の経済成長に伴う急速な軍の近代化と軍事活動の活発化が見られる」として、名指しは避けつつ、アジア地域における中国の軍事活動の活発化に懸念を示した。そのほか、海
キッシンジャー元米国務長官は5月31日放映のCNNテレビで、北朝鮮の核開発停止に向けた取り組みについて「中国が何もしなければ、韓国と日本は核兵器を保有する」と警告。中国が米国と協調して北朝鮮への圧力を強める必要性を訴えた。 キッシンジャー氏は、中国の立場について「北朝鮮への圧力が効かなければ無力と見なされる」と述べるとともに、逆に圧力が効けば北朝鮮が政治的に混乱し難民が国境に押し掛けるだろうと説明。その上で、中国に切迫した状況を認識するよう求めた。 一方で北朝鮮については、核計画こそが国家を束ねる力になっていると指摘し、実際に核兵器放棄に追い込まれれば「(金正日)政権そのものが崩壊する可能性がある」と対応の難しさを強調。核武装を正当化させないため、米国は軍事攻撃しないとの確証を与えるべきだとの考えも示した。(共同)
【朝鮮半島ウオッチ】暴走する北朝鮮「封じ込め」は可能か? (1/3ページ) 2009.5.30 18:00 国際社会に核実験で世界を挑発した北朝鮮の暴走を止める手だてはあるのか。北朝鮮は「休戦協定の拘束を受けない」と米韓両国に「戦争状態」を宣言して軍事行動も予告、核活動再開作業の準備を開始するなどエスカレートの一途だが、彼らはいかほどの「威嚇カード」を持ち、どこまで実行するのか。そして、その主導者は誰? 急変する北朝鮮情勢の今後のシナリオを分析した。(久保田るり子)■時間は誰の見方か 北朝鮮の「威嚇カード」は無数にある。 核・ミサイル活動では▼予告されている「大陸間弾道ミサイル(ICBM)」発射▼核燃料再処理作業(開始は数カ月の準備が必要)▼実験用原子炉の稼働によるプルトニウム増産(冷却塔爆破により、冷却システム新設が必要)▼高濃縮ウラン製造本格化など。米韓、南北関係では▼公式な「休戦協
【モスクワ=遠藤良介】北朝鮮の核実験を受けロシアが制裁強化を含む国連安全保障理事会の新決議を支持する姿勢を見せている。4月の長距離弾道ミサイル発射時には中国とともに日米韓の制裁論議に歯止めをかけたものの、北朝鮮がもはや自国に制御できない形で核開発を進め、ロシア外交のよりどころである「核保有国の秩序」に挑み始めたと認識したためだ。ただロシアでは6カ国協議による対話重視の考えも根強く、制裁内容をめぐる具体的な出方はいぜん不透明でもある。 ロシア外務省は核実験の行われた5月25日に「明確な国連決議違反だ」との声明を速やかに出したほか、チマコワ大統領報道官も「核実験の主導者は国際社会への責任を負う」と金正日総書記を強く非難した。4月のミサイル発射の際は「人工衛星だ」と主張した北朝鮮にくみしたのに対し、今回は「厳しい措置が必要」との総論で日米韓と一致している。 ロシアは従来、「北朝鮮のミサイルは自国
北朝鮮は5月25日、2回目の核実験を実施し、世界に衝撃を与えた。北の核実験は、これまで北に融和的だった中国やロシアでも強い反発を生んでいる。特に、対北制裁でカギを握るとされる中国では、国際社会に圧力を加える北のやり方を「下策だ」とこき下ろし、ロシアでも金正日体制後をにらんだ議論が出始めた。韓国は、これを契機に「核武装論」がアジアに広がることを懸念している。 ◇ ▼国際先駆導報(中国) ■国際社会への圧力は「下策」 5月28日付の中国国営新華社傘下の国際情報紙「国際先駆導報」は、1面から約4ページを使って特集を組み、北朝鮮の核実験関連のニュースを報じた。核実験への各国の反応を伝え、6カ国協議への影響を分析。その上で、「核実験によって国際社会に圧力を加えるのは下策(良くない策略)だ」と断じ、北朝鮮のやりかたを批判した。 「5月25日午前8時54分42秒、中国
米上院のケリー外交委員長は28日、中国の楊ケツチ外相との会談後、北朝鮮の核実験に対する国連制裁に関連して「北朝鮮の行動は間違っており、何らかの結果を出すことが必要だということに楊外相は同意した」と述べ、中国側が制裁の必要性を認めたとの認識を示した。北京市内のホテルで記者団に語った。 ケリー氏によると、楊外相は国連安全保障理事会で制裁決議案が採択されれば、中国として制裁の実施を支持することを明らかにした。ただ、どのような制裁が適当かについて具体的には示さなかったという。 また、ケリー氏は「中国が重要な役割を果たし、われわれを助けてくれることを望んでいる」とも語り、中国による北朝鮮への影響力の発揮に強い期待を示した。(共同)
米国防総省は27日、ゲーツ国防長官が月末にシンガポールで開かれる「アジア安全保障会議」の場を利用し、浜田靖一防衛相、韓国の李相喜国防相と三者会談を開き、北朝鮮の核実験を受けた今後の対応策を協議すると発表した。会談は30日の見通し。 北朝鮮が25日に実施した核実験の後、日米韓の3カ国が協議を開くのは初めて。 日米関係筋によると、三者会談は北朝鮮の核実験前から予定されていたという。しかし国防総省高官は核実験を受け、北朝鮮をめぐる問題が中心議題になるとして「(北朝鮮に)どう適切に対応すべきかを共に検討する」重要な協議と位置付けている。 ゲーツ長官は中国の軍高官とも会談する予定で、6カ国協議関係国の連携を図り、今後の対応で足並みをそろえたい考えだ。(共同)
【モスクワ=佐藤貴生】北朝鮮の核実験について、ロシアのメドべージェフ大統領は27日、韓国の李明博大統領と電話会談し、「北東アジアの緊張を高める行動であり、国連安保理決議1718に明らかに違反している」との見解で一致した。インタファクス通信などが伝えた。ロシアの大統領が今回の問題で北を批判したのは初めて。 両首脳は新たな対北決議案作成に積極的に加わることでも一致した。中国と並んで、北を擁護する姿勢が目立っていたロシアが、今回の核実験を受けて厳しい態度に変化する可能性もありそうだ。 李大統領は会談で、安保理の現議長国であるロシアの役割を高く評価し、両首脳は6カ国協議の参加国と緊密に話し合いを続けることで合意した。
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【北核実験】中国、対北強硬路線に転換も? 指導部に募るいらだち (1/2ページ) 2009.5.26 20:19 【北京=矢板明夫】26日付の中国の国際情報紙「環球時報」は、「朝鮮は再び危険な遊びをするな」と題する社説を掲載し、核実験を行った北朝鮮を厳しく批判した。中国共産党の機関紙「人民日報」の傘下にある同紙の社説は、今回の核実験に対する中国指導部のいらだちが反映されており、北朝鮮との対話を重視してきた中国当局が今後、強硬路線に転じる可能性を示唆している。 同社説では、北朝鮮のことを「核兵器で自分のほしいものを手に入れようとする小国」と呼び、「国際社会はいつまでもお遊びに付き合っていられない」などと「友好国」に対する言葉とは思えない表現がいくつも並べられた。その上で「このままでは巨大な代償を支払うことになるだろう」として北朝鮮に6カ国協議への復帰を求め、復帰しなければ、中国が経済制裁に
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