【ワシントン=山本秀也】米議会の政策諮問機関「米中経済安保調査委員会」で11日、中国が日本、台湾周辺の西太平洋に展開する米海軍の空母撃破を狙った新型兵器を開発中で、1年程度で実験段階に入る可能性があることが米防衛関係者の証言で明らかになった。同関係者はこうした中国の動きに対して警戒を呼びかけた。 中国の新型兵器については、ポール・ジアラ元国防総省日本部長が証言。「向こう1年程度で洋上標的への実験段階を迎える」と分析した。 米国防総省によると、中国が開発中とされる新型兵器は、洋上の大型艦船を標的にする「対艦弾道ミサイル」(ASBM)。移動式の中距離弾道ミサイル東風21型(DF21)がベースになっており、誘導性能を高めたものだという。射程は約1500キロ。台湾、沖縄周辺のほか、横須賀、佐世保など、在日米軍の港湾拠点を含む日本近海が射程に収まる。 ASBMは、中国近海に米海軍の空母戦闘群が接近す