初代EU大統領に選出されたヘルマン・ファンロンパイ氏(左)と、初代外相に選出されたキャサリン・アシュトン氏(右)〔AFPBB News〕 欧州連合(EU)に苛立つのは実に簡単だ。何しろEUは野心を欠き、何度も協調に失敗し、人を失望させることにかけては悪名高い。 先週、リスボン条約によって新設された重職にヘルマン・ファンロンパイ氏とキャサリン・アシュトン氏を指名したことも、何かと最大公約数的なところで手を打とうとするEUの体質を示すさらなる証拠ではないか? 我々は、トニー・ブレア前英首相や同氏並みのスター、あるいは、少なくとも我々が名前のスペルを知っている人物を指名しなかったことで、グローバルな指導力を手にする滅多にないチャンスを逃してしまったのだろうか? 筆者は違うと思う。反対に、ベルギー首相のファンロンパイ氏と英国出身の欧州委員であるアシュトン氏は、欧州理事会の議長(大統領に相当)と外交