非常に重い中性子星という星が合体して生じた重力波を初めて検出したと米欧の観測チームが16日、発表した。日本など各国が望遠鏡で追跡観測し、金などの重い元素はこの合体現象で生まれた可能性が高いことを突き止めた。重力波と光の両方で天体を捉えたのは世界初で、天文学の新時代を開く画期的な成果だ。 米国の観測施設「LIGO」(ライゴ)と欧州の観測施設「VIRGO」(バーゴ)の両チームは8月17日、地球から約1億3千万光年離れた場所から届いた重力波を検出。波形の分析から中性子星同士の合体で生じた重力波と分かった。 連絡を受けた日米欧などは、合体後に放出された光を多くの望遠鏡で一斉に観測し、重力波の発生源となった天体を光で捉えることに初めて成功。米ハワイにある国立天文台のすばる望遠鏡などで明るさの変化を分析した。 その結果、宇宙のどこで生まれたのか分かっていない金や白金などの重い元素が、中性子星の合体現場