「最後のダメ押し」はプライムタイム放送 そしてもうひとつの「異例」は、TOKYO MXという東京ローカルのUHF局で放送されたアニメが、再編集された特別版としてフジテレビのプライムタイムに放送されたということだ。 映画公開前の10月10日に『土曜プレミアム「鬼滅の刃」第一夜<兄妹の絆>』、10月17日に『土曜プレミアム「鬼滅の刃」第二夜<那田蜘蛛山編>』を放送。どちらも15%を超える視聴率を記録したという。テレビシリーズの再編集を映画のような扱いで流すことがまず珍しい。ただしこのふたつ目の「異例」が成立したのは、このフジテレビでの放送が『無限列車編』の宣伝の「最後のダメ押し」に近かったからだと考えられる。 キー局のプライムタイムからアニメが姿を消したのは、求められる視聴率が取れないからだ。それは少子化の影響や視聴者の行動の変化の結果である。そこでアニメ業界は、製作委員会を組み、深夜帯に放送