■学校柔道 119人目の犠牲者福岡市立の中学校において、柔道部の練習で、1年生の女子生徒が、2年生の女子生徒に大外刈りをかけられ頭部を打ち、死亡した。5月22日に事故が起き、27日に帰らぬ人となった。 1983年度以降、学校柔道で119人目の犠牲者である。 柔道は、主要部活動のなかでも突出して死亡率が高い。それでも、2012~2014年度の3年間は、全日本柔道連盟の尽力あって死亡ゼロが続いてきた(「柔道事故 死亡ゼロが続いていた」)だけに、今回のケースは私を含め関係者には大きな衝撃を与えた。 ■典型的な事故事例―1年生の頭部外傷に要注意中学校における学年別の死亡件数[1983-2013] 中学校における死因別の死亡件数[1983-2013]そしてそれ以上に衝撃的だったのは、今回のケースが死亡の「典型的な事例」であった点だ。全日本柔道連盟が、この数年ずっと注意喚起を続けてきた、まさにその事例