未成年の子どもがいる夫婦が離婚をする場合には、子どもの親権者をどちらにするか決めなければなりません。 夫婦間の話し合いで離婚や子どもの親権について合意ができない場合、家庭裁判所の調停や裁判手続きによる解決を目指すことになりますが、家庭裁判所では「調査官」という聞き慣れない職員が手続きに関与することがあります。 実はこの調査官は、子どもの親権や監護権に関する判断に大きな影響を与えるキーパーソンのひとり、ともいえる存在です。 このコラムでは、子連れ離婚の調停や裁判で行われることがある「調査官調査」について、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。 調査官というのはどのような職種で、家庭裁判所の離婚事件でどのような役割を担っているのか解説します。 (1)調査官とはどのような職種? 調査官(家庭裁判所調査官)とは、家庭裁判所が扱う家庭内の紛争である、「家事事件」や非行少年の処遇を決める「少年事